HOME > 放射線治療情報 > 2. 放射線効果

放射線治療情報

2-1 なぜがん治療のために放射線を利用するのでしょうか?


細胞死滅には直接DNA分子の電離・励起作用だけではなく先ず水を電離・励起し生じたラジカルが細胞のDNAに 作用し細胞を破滅させる間接作用があります。
X線・電子線では1対3で間接作用による割合が高いのです。

2-2 放射線の物理・化学・生物学的細胞破壊過程

照射と同時に物理過程において電離、励起反応が起こり、次に化学的反応によりラジカル反応と分子反応が生じます。
数秒後からある期間にわたって生化学的過程によりDNA損傷、細胞死とその一方では回復、修復が起こります。

2-3 細胞生存曲線

2つのキーパラメータにより放射線の効果が決められます。

  • 放射線感受性
    曲線の直線部勾配の急峻さ
    D10〜7 Gray (Gy) (700 rads)
  • がん細胞は正常組織より感受性が高い
  • 腫瘍サイズ
    曲線の開始点
    〜108 個コロニー細胞/ cc
  • 小がん組織は大がん組織より感受性が高い。

2-4 がんの発生経過と制御

がんとの闘い

がん治療はあらゆる場所にある全てのがん細胞を時間と空間の中で競争して完全な死滅を達成するための計画です。

2-5 4“R”感受性因子 分割照射が有効な理由

放射線で破壊された細胞は次の4通りの機能により回復、修復が行われます。
  • Re-pair(再修復)
  • Re-population(再増殖)
  • Re-distribution(再分布)
  • Re-oxygenation(再酸素付加)
正常組織は腫瘍細胞より生存率と回復率が高い(穏やかな勾配)
分割間で破壊された細胞が回復する
分割により腫瘍線量が高められる
分割により正常組織線量が低減できる