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放射線治療情報

3-1 どのような放射線が治療に使われていますか?

現在は、光子 (X線) と電子線が照射治療に使われます。放射線は医療用直線加速装置と呼ばれる装置から発生され、この装置は約2.7mの高さ、3.5m長で患者の周りを高精度で360度回転します。
動作原理は、衛星テレビ送信器に類似のマイクロ波電力が使用されて、電子を約光速近くまで加速します。最大速度に達すると電子線を直接取り出すかタングステンターゲットに衝突して光子またはX線に変換させてから患者に照射されます。

3-2 直線加速装置の主な構成

  • 電子銃(電子線発生源)
  • 加速管(電子を光速近くまで加速する)
  • ベンディングマグネット(加速ビームを患者方向に照準する)
  • 照射野 “平坦化フィルタ”(均質平坦な分布の]線に換える)
  • イオンチャンバ(放射線量を測定する)
  • マルティリーフコリメータ=MLC(腫瘍の形状に照射野を合わせる)

3-3 放射線治療の歴史  therapeutic Ratio

進歩 治療可能比=Therapeutic Ratio
コバルト 1〜 1.2 1951
直線加速装置 1〜 1.0 1958
鉛ブロック 1 〜 0.9 1965
原体照射 1 〜 0.7 1985
ノンコプラナ治療 1 〜 0.6 1987
IMRT 1 〜 0.1 1994

3-4 光子ビームのエネルギーレベルに対する失敗率

高エネルギー光子の優れた深部線量分布に高い生存率が存在します。
エネルギーが増加するにつれて再発率は大幅に落ちていきます。

※Medical Physics 1992, Vol. 19 (4).

3-5 再発率比較

がんタイプ コバルト装置-60 加速装置
子宮頸 21% 14%
Hodgkins 37% 29%
前立腺 42% 32%
※Medical Physics 1992, Vol. 19 (4).

3-6 直線加速装置 対コバルト装置

より高いエネルギー放射線は次のことを可能にします。

  • より優れた皮膚保護
  • より高い透過特性
  • より少ない散乱、より優れたビームコリメート
  • 照射野形状の辺縁
  • 改善された治癒率とより低い副作用率

3-7 コバルト装置対直線加速装置:コストベネフィット

直線加速装置とコバルト装置のコストベネフィットを比較する場合には全購入資材コストと10年間の運用費を合わせて比較検討することが必要です。

運用費の検討には、

  • サービス費(直線加速装置対 コバルト装置)
  • 線源交換( 対コバルト装置)

を合わせて比較することが必要です。

WHO: World Health Organizationは、直線加速装置はコバルト装置を大幅にしのぐ優位性があると判断しました。

3-8 WHOの放射線治療指針

WHO のがん治療戦略の研究から次の結論が出ています

  • WHOのがん治療戦略の研究から、放射線治療は重要であり、経済的である
  • 直線加速装置はコバルト装置よりも大幅に有利性があると認める
  • 治療システムの総合化の推奨 (CT、シミュレータ、治療計画システム、コンピュータ、etc.)
Clinical Oncology (1999) 11:368-370

3-9 総合治療効果 5年生存率

部位 局所 (%) 全身 (%) 全進行度 (%)
前立腺 99 30 87
乳房 97 20 84
子宮 95 26 84
膀胱 93 6 81
子宮頸 91 9 69
大直腸 91 7 61
61 2 21
48 2 14
食道 22 2 11
肝臓 13 2 6
膵臓 13 2 4