HOME > 放射線治療情報> 4. 放射線治療の副作用について

放射線治療情報

4-1 放射線治療で放射性物質により被曝しますか?

多くの人々は “放射線” と聞くとすぐに放射性物質と同じに考えます。 しかし医療用直線加速装置によるX線または電子の発生には放射性物質は含まれ ません。直線加速装置が動作している間は放射線が発生していて、がん細胞に直接照準させています。
撮影のフラッシュライトと同じで装置が動作中にだけ放射線が発生し、一切“残存”したり “移されたり”しません。
外部放射線治療は患者体内に放射性物質を使用しません。 患者は他の人との接触を避ける必要はありません。

4-2 放射線治療のステップではどのようなことが起こりますか?

  • 放射線治療の3基本的ステップ:診断→治療計画→照射
  • 診断:医師は患者の解剖図3次元診断画像 (通常はCTかMRI)を作成して、これを使って各部位が受ける放射線量を決定します。
  • 治療計画:がんの位置設定のために、場合によってはシミュレーションセッションが加わります。そして放射線治療計画の最終決定をします。
  • 照射:患者に応じて、例えばIMRT治療では様々の日程が決められます。
    通常の場合は 5日/週 × 6〜7週間で、各治療時間は10〜15分です。

4-3 がん患者は診断され、治療し、予後の追跡が行われます

  • 診断を受ける (X線撮影、CT、生険)
  • 病期進展状態の診断
    Stage 1 : 初期
    Stage 2 : 十分初期に近い
    Stage 3 : 進行しているが治癒可能
    Stage 4 : 転移と治癒困難
  • 治療戦略をたてる
  • 予後追跡

4-4 ステージング-がん病期進展状態の指標

がん診断、治療中、照射後の腫瘍観察にStaging-TNM分類が使われます。

T ・・原発腫瘍 Primary Tumor
N ・・区域リンパ節 Regional lymph node
M ・・遠隔転移 Distant metastasis

4-5 治療に携わるメンバーは誰ですか?

米国では…
  • 医師:
    放射線によるがん治療の特別の トレーニングをうけた「放射線腫瘍医師」が特定の患者の要求に応じた治療方法と線量を処方します。他部門の医師と密接に関 連しあい高度の治療チームのリーダーとして働きます。
  • このチームの構成要員(米国の場合):
    (1) 放射線物理士:計画工程に関わり、装置から正しい放射線量が照射されていることを検証します。
    (2) 線量計算士:腫瘍医師・物理士と共に治療の計画を立てます
    (3) 放射線治療看護士:患者の看護を行い、患者に治療や、副作用対応についても説明します
    (4) 放射線治療技師:患者を治療位置へのセットアップを行い、放射線照射装置を運転し処方された線量を照射します。

4-6 放射線治療の日米比較

比較項目 日本(2003年) 米国
放射線治療専門医数MD Oncologist 418人 4200人
医学物理士人数PhD / MS Physicist 70人* 4700人
治療技師人数RT(T) Therapist 1555人 15000人
治療装置保有施設 702施設 2600施設
外部照射治療装置数 868台 3700台
年間新患者数 13万人 70万人
* 日本の医学物理士の殆どが病院ではなく研究所勤務

4-7 放射線治療による影響はありますか?

放射線治療の副作用は大部分は治療領域に関連します。
放射線治療中に起こる大部分の副作用として、気分が悪くなる場合がありますが、重篤ではなく薬品や食事療法で治まりま す。
通常は治療終了後数週間でなくなります。

4-8 光子線と粒子線治療との違いは?

  • 粒子線治療は、装置・施設とその稼動維持費が高額ですが、医療専用装置の出現と装置の小型化の研究が進む中、陽子 線、炭素イオン線治療が開始され、国内でも高度先進医療として認可されました。
  • 従来の治療実績では適応外とされていた難治性疾患の制御したり、QOLから見た新しい適応の開発が進められています。
  • 物理的・生物的特性から光子治療と比べ精度と効力で理論的に優れている点が強調されています。しかし大きく不整形な腫瘍で線量分布の原体一致性で長所を持つ点を除けば、光子と比較して実効的にも生物学的にも多かれ少なかれ等価です。
  • 未だ国内6か所における稼動で、年間わずか700名の治療患者数であり、放射線治療患者のうちの1%にも満たないのです。全国視野での適正配置を医療政策として進める必要があります。
  • それより以前にIMRT実施施設、前立腺小線源治療施設の増加と適正配置こそ重要です。