FDAの市販前通知が510(k)と呼ばれる理由

未分類

米国に新規性の高い医療機器を販売する場合に、市販前承認(PMA)または市販前通知(510(k))の提出をし、FDAに販売を認めてもらう必要があります。 市販前通知は一般に510(k)と呼ばれ、FDAのウェブサイトでも、その様に記載されていますが、何故市販前通知は510(k)と呼ばれるのでしょうか

私が医療機器規制に関わりだした30年程前の話ですが、法規制担当である先輩が、医療機器や薬品等を規制する連邦食品薬品化粧品法(以降FDC法と略記)の§の番号か何かと言っていたのを思い出し、この理解が正しいのかどうかをいまさらながら確認をしてみました。

米国下院法改正局のウェブサイト(https://uscode.house.gov/browse.xhtml)でFDC法を調べると、図の様に、米国法典(以降U.S.Cと略記)の21編(食品と薬品)の第9章にこのFDC法があり、その中の§360(薬品や機器の生産者の登録)の(k)項に、「米国へ初めて医療機器を販売する者はその販売の90日以上前にFDAへ通知する」という主旨の規定があることが確認できました。この規定は、私の知る510(k)の要求に一致はしますが、§番号は一致しません。これは、U.S.Cとあるところに何か理由があるのだろうと思い、U.S.Cをもう少し調べてみました。

U.S.Cは、法で制定や改訂された内容を実質的には変えないように、全ての法を内容毎に大きく54編に分け、各編で内容を分類整理し§番号をつけ直し、ひとつの法典として再構築したものだそうで、U.S.C の§番号はFDC法等の各法の§番号には一致しないことは理解できます。

このU.S.Cの§360の(k)項がFDC法の§510の(k)項なのかをはっきりさせるために、web検索で、更にいろいろと調べると、FDAのウェブサイト(https://www.fda.gov/regulatory-information/federal-food-drug-and-cosmetic-act-fdc-act/fdc-act-chapter-v-drugs-and-devices#Part_A)に、FDC法の§番号とU.S.Cの§番号の対比の説明を見つけました。これで、U.S.Cの§360の(k)項がFDC法の§510の(k)項であることの確認ができました。

その昔、先輩から聞いた「市販前通知のことを510(k)と呼ぶのは市販前通知に関する要求事項がFDC法の§510の(k)項にある要求であるため」という説が正しいことを確認できました。これで、かなりすっきりです。

この市販前通知の詳細を規定する規則が、21CFRパート807: 機器の製造業者と最初の輸入業者の施設登録と機器リスティング規則で、弊社のウェブサイト(https://www.accuthera.com/products/docsaleList.php?s=detail&no=U06)にて対訳版を販売しています。

タイトルとURLをコピーしました